【実録】夫vs妻!最終的に空き家を購入した決め手は?

「まぁ、物件の印象は良かったよ。ただ何に使うかは全然よくわからないけど…」
内覧から戻った夜、私は夫にそう告げました。

「キレイに片づけて、ワークショップでもすればいいよ!」
夫はこともなげに言うのです。

私は内心
(そんなに交通の便が良いわけでもないし、ワークショップなんて人が集まるのかなぁ)
と思いました。

どうやら夫はすでに買う気満々で、使い道は後から考えれば良いと思っているようです。

「空き家って言ってもキレイだしさ。アリーさんも言っていたけど、そういうの、なかなかないんだって。買わないと後悔するかも…」

家は住まなくなると急激に痛みます。そのため、空き家の多くは床が抜けていたり、水回りが悲惨なほど汚れていたりして、すぐに住めるような状態ではありません。

一方で、この物件は、すぐにでも住めそうな状態に見えました。

もともと個人のオーナーさんが長く所有しており、空き家になってからも頻繁に訪れて風を通し、掃除をして、自分でできる範囲のリフォームをこまめにしてこられたそうです。具体的な年齢は存じ上げませんが、お年を重ねて家の手入れを負担に感じるようになり、地元の不動産業者さんが買い取ったばかりとのこと。いずれリノベーションして、もっと高い値段で売りに出す予定らしく、まだ店頭やインターネットで一般向けに案内されていない、いわゆる「表に出ていない物件」でした。

「表に出ていない物件」…正直言って、これは魅惑の響きでした。

2013年ごろから細々とマイホームを探すなかで、そういうモノがあると噂には聞いていました。「すぐ売れるような好条件の物件は、インターネットで公開されることなく売れてしまう」「だから不動産屋さんと仲良くなり、必ず買うという本気を見せると良い」みたいな物件探しの裏技、これをお読みの方も一度くらいは聞いたことがあるかもしれません。何のツテもない私たちには無縁のものでした。それが、今、こんな形で目の前に現れてきたのです。

さらに、リノベーションする前の物件というのもポイントでした。

というのも、やはりマイホーム探しの過程で、リノベーション物件もいくつか見ていたからです。私たちはとくに最新設備に興味があるわけでもなく、すでにリノベーションされた物件は、ほとんど好みではありませんでした。

むしろ
「洗面所の天井が低すぎて、歯磨きのときに腰をかがめないと頭が当たる」
「キッチンに冷蔵庫を置くスペースがない」
など、おそらくいろいろな設備を今風に整えた結果、間取りに無理が生じているケースが多くて、「あの物件はリノベーションされる前に出会いたかったね~」と話すこともしばしばだったのです。

「リノベーションする前の」「表に出ていない物件」。うーん、魅力的!!

とはいえ、家からも職場からも遠いし、引っ越して住むというわけにもいかない。

そんなところに物件を買って、何になるんだろう。

でも、夫はすでに「その気」になっていて、もし止めても納得しなさそう。というか下手に止めると恨まれそうな(!?)熱意。

まあ、この物件を買ったからって貯金が全部なくなる値段でもないし、、、

ローンを組むわけじゃないから生活にも支障が出ないし、、、

むしろ、住むわけじゃないから、買ったからって何が変わるわけでもないし、、、

貯金の一部を中古物件に変えておくのも、いつか何かの役に立たないとも限らないし、、、

そう考えてみれば、こういう物件に今巡り合ったのも、何かの縁かもしれないな。


結局、私たちは、何に使うのか明確なビジョンがないまま、とにかくその空き家を買ってみることにしました。

こんな軽い気持ちで決断できたのも、やはり都内の物件とはケタが違う、地方の空き家ならではの「安さ」のおかげでした。